ヒロム選手が復帰した。
復帰した日の大会はリアルタイムで見られず、ツイッターをチェックしたら知ってしまい、さすがにこれは自分で知りたかった―!となった。
私はにわかファンなので、見始めた時、既にヒロム選手はケガで欠場していた。
思えば、ワールドに加入したのだって、田口監督とヒロム選手の試合見てみたいなあと思ったのがきっかけな気がする。田口監督とのやりとりはだいたい全部おもしろい(試合は見ていてちょっとヒヤヒヤするタイプだったので、試合スタイル変えないと宣言しているけれど、個人的には変えないの…って感じだ。死の淵を見て興奮したいわけじゃない)。
復帰の場面だけでおもしろくて、5回くらい見直してしまった。
友達の家で最初見たのだけれど、二人で笑ってしまった。顔が特別かっこいいってわけでもないし、清潔感も無いのに、なんか引き込まれる。声が良くて色気があるからかな?女性ファンが熱狂しているのもわかる。
うちにダリルのぬいぐるみはいるのだけれど(2才の甥っ子が持っているととってもかわいい)、母がナオルくんを認識し「赤いのいないじゃない買ってきて」と言っている。
星野さんは、大学卒業後中学校の体育の先生になったが、クラブ活動の指導中跳び箱の模範演技をしようとして頭から落下し、手足の自由を失った。 入院中に、口に筆をくわえて水彩画で草花を描き始め、その作品が注目されるようになる。退院後も、草花を中心にふるさとの情景を描き続けている。
絵には自然への慈しみや家族への愛情を思った詩も添えてあり、なんていうか、響いてくるものが多い。いつか私が母を亡くしてまた同じものを見たら泣いちゃうだろうなと思う。
この美術館には何回も来たことがあったけれど、プロレスにハマってからは初めてかもしれない。
星野さんの言葉を読んでいたら「首の骨が折れたら人は死にます」というような一文があり、そうか…死ぬのか…となった。星野さんの状態でさえ奇跡なのだとしたら、ヒロム選手の復帰はもう形容できない。首から下が動かなくなっていても全然おかしくなかったはずだ。
星野さんは入院中、ストレスが溜まってしまい、お世話するお母さんの顔にツバを吐きかけたりしたそうだけれど、ヒロム選手も孤独と絶望を乗り越えたんだろうな。
プロレスの見方も、星野さんの作品の見え方も、ちょっと今までと変わったのに気づいた今回だった。
職場にプロレス雑誌を持っていったら、プロレスに興味がない人に「痛くないんですかね」と聞かれたので、そりゃ痛いでしょうねと返した。痛いんですか?痛いのにやってるんですか?と言われたので、痛いけど、楽しいんじゃないんですかねえじゃないと続けられないんじゃないですかと答えておいたけど、楽しくないレスラーもいるのかなあ。嫌々リングに上がってるレスラーもいるのかなあ。
なんでレスラーになったのか、やってて楽しいのか、一人一人に聞いて行きたい。コミュ障だから思うだけだけど。
レスラーの中にはもしかしたら、学習障害で、学校の勉強がほとんどできなかった人もいるかもしれない。机にじっと座ることができなかった人というのは、たぶんけっこういるんじゃないのかなと試合見てて思う。でもそういう人が、キラキラ楽しく、自分にしかできない方法でお金を稼いで、見てる方も本人も幸せ、だったらもう最高だなって思う。
ということでプロレスが大好きなのが伝わってくるヒロム選手が、無事にリングに戻ってきてくれて嬉しい(コギトさんは、あれはもう終わりなのかな?)。
家の中も甥っ子の情報も知られたくないと思うとこうなった