読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Sちゃん元気ですか

2015.4.12

子供のころからの友達と話をしていて、同級生の話題になることもあり、

フェイスブックで○○ちゃんが結婚報告してた」とか、

子どもできたとか、しょっちゅう女子会をアップさせている、とか

まあ下世話な内容なのだけれど、時々行きつく先は

「本当に気になるのは、引きこもりだった子たちのことだよね」という

ことである。

中学で不登校の子は5~6人くらいは居た印象である。

部活での人間関係がうまくいかなくてとか、家庭に問題があるとか、

まあ色々だ。一度、不登校だった男の子が担任にむりやりなのか学校に連れてこられていたが、

ライオンのたてがみのように膨らんだ髪と、丸くなった背中は、

まだこんな大勢の前に出してはいけないんじゃないかと勝手に痛ましく思った。

その後も彼は学校に来なかった。

Sちゃん、と呼んで小6の時にそこそこ仲良くなった子がいる。

口が悪く、当時歯列矯正をしていた私に向って「見えると気持ちから笑うな」と

言ってきたりもしたが、不思議とSちゃんに言われても傷つかなかったし、

向こうもそれなりにこっちに心を開いていた気がする。

ちょっとだけ深い家庭事情なんかも教えてくれていた。

Sちゃんとは中学も一緒になったが、クラスが同じになることはなく、

交流も無くなった。中学生はクラスが違うだけでしゃべれなくなる繊細なお年頃だったのだと思う。

Sちゃんは中一の後半から登校するのが遅くなり(友だちが「社長出勤」と表現していた。)、

いつしか完璧に学校に来なくなった。

卒アルのSちゃんはどこで撮ったのか知らないけど、他の写真と違って暗い写りで、

表情も死んでいて、「犯人の写真だ…」と思った。

友だちは「Sちゃんが生きているかどうか、そこからまず知りたいよね。」と

言い、私も同じ気持ちだと思った。

まずなんで不登校になったかがわからなかった。

いじめならば噂が来ると思うけれど、いじめられているような雰囲気は無かった。

ちょっとだけ深い家庭事情が影響を及ぼしたのか。

私も実は小学5年生くらいまで「月曜日に学校行けない病」にかかり、2回くらい保健室登校して、

先生に注目されるのが怖くなりその後無欠席で卒業したのだが、

私みたいな感じだったのか。協調性が無いから学校に行くのは苦痛で、

夜起きてるのが楽しくてなし崩し的に行けなくなったのか。

なんにせよ、なんとなく「今も家から出られてないんじゃないか」という気がするし、

自殺してたとしてもなんとなくわかるような気がするし(失礼な話だが)、

もしもコンビニバイトなんかしてたらもうなんか盛大に褒めてしまうと思う。

(また失礼な話だが、私はコンビニバイトは覚えることがものすごく

多いのに時給からは抜け出せない、しかし実家暮らしの独身フリーターが

選びがちな低賃金の仕事のように感じる。)

もしも中一の時に同じクラスだったら、Sちゃんは不登校にならずに済んだのではないか、と

うぬぼれのような後悔だが、なにか変っていたのではないかという思いがある。

しかし今更実家にコンタクトを取ってみるなんて、他人の人生を抱えるようなことはできない。

近所にも30代の息子さんが働かないでほぼ家にいる家庭がある。

インターネットの普及で、引きこもりの人たちの存在が明るみになったのかもしれないけれど、

彼らは、これから、どうなるのだろう。

私も、引きこもりに戻る素質は十分にあるので、今の仕事から変わるのが怖い。

変化は恐ろしい